大学時代のレポートを読み返した件 シュンペーターの課題レポートから

令和3年(2021年)12月29日着手

突然ですが、私は4年大卒です。私のブログやそれと付随するサイトをご覧になった人であれば、既にご存じと思います。当方と個人的にっていた一部の方も然りです。

大学を卒業してからもう7年以上経っていますが、その時の経験も今の自分を形成する上では欠かせない期間となっています。

黒歴史はあれど、こうした過去が今の自分に繋がっている訳です。それに関わる記事は以前にも作成しました。

被害者を救います32 Dr.ヒロさんの動画を視聴しましょう 黒歴史との向き合い方 – 悪徳オンラインギャンブルビジネス・ERAとDivineを撲滅する為に糾弾し、啓発も行います (antinovaeradivine.com)

当時から私は、思想的な人物にも関心を持っていて、それと関わる授業にも出ていました。ハイエクも大学の授業で学んでいます。この人物については以下の記事をご覧下さい。

Dr.ヒロさん風に『隷従への道』を述べます 「あなたが知らず知らずに奴隷になっていく過程」 – 悪徳オンラインギャンブルビジネス・ERAとDivineを撲滅する為に糾弾し、啓発も行います (antinovaeradivine.com)

その中でシュンペーターという経済学者についても習う機会がありました。当時は経済嫌いでシュンペーター何ぞ知りませんでしたが、学んでいく内にこれが時事問題とも関係しているではないかと大きく気付く事になります。その課題のレポート自体は10年前(平成24年、2012年)の1月に作成したのですが、今読み返しても現在の国際社会・日本社会にも十分に通じますし、部分的にマルチ商法にも通じるとも思いました。

そうした情熱を持って学期末のレポートに取り組んだ結果、100点満点を取る事が出来ました。それが以下の内容です。読み易さの観点から、多少の修正を加えています。誤字脱字の多さに恥ずかしくもなりましたが。

こちらがシュンペーターの書籍と顔写真です。

シュンペーター関連の文章と用語の説明(課題分における解釈と授業内での解釈の比較)

課題文(ここでは、レポートの課題におけるシュンペーター解釈の文章)において静態的人間は「自己の快楽主義的な利益の極大化を合理的に追求」し、「指導に従うだけの多数の大衆」である。これに対して静態の場は本来、精神作業場で遺伝・環境・教育にもよるが誰でも無意識に考えたり感じ、物事を行うと教わった。そこでは均衡が維持され、経済外的撹乱に適応して均衡化が行われる。具体例としては、バイトでマニュアル通りに対応する事・原料ストップで何とか対応してチームワークを戻す事が挙げられる。このような事はあらゆる時代・場所に当てはまり、伝統・慣習通りに行えば誰でもでき、特別な能力を必要としていない。このような分析をすると、課題文と教授は多くの者が何らかの上部の者に従う点では一致する。だが前者は自己快楽的な功利主義の側面を述べているのに対して、後者はそのような面を否定して、社会的・文化的な義務が静態にあると述べた。

動態的人間に関して言うと、課題分の解釈では「新たな創造と巨大な成果への衝動」を抱え、「退屈な日常を破壊し、文明を真に創造する少数のエリート」である。一方、教授は動態において慣行の軌道ではよく知られていた与件・規則がなくなり、確定されていない事態や本質的なものを見通す「洞察」が必要となる。また「指導」の特性も必要とされ、固定的思考及び社会環境の抵抗の打破がなされる。これを実行できるのは少数の者だけで、具体例で言うと飛行機が故障する事態に陥った時、乗客たちが戸惑うなど危機的状況にある中で、機長が中にいる人々に的確に指示を出す事が挙げられる。更に、動態的人間は新結合を行って生産手段の組み合わせを変える。現代で言うならば、スマートフォン製造の際に従来型から基本的な機能を導入しつつ、ニンテンドウDSのタッチパネルの技術を応用してこれら二つを組み合わせる例がある。これらの事柄から動態に関して、課題文の解説と教授の講義は従来の枠組みにとらわれない点では共通であるが、前者は創造の面を強調し、後者は実践面を強調しているといえる。

「(静態的人間と動態的人間という)この二種類の人間類型は至る所に見られる。」という文章に関しては、授業中においても似た様な説明がされていたが、課題文では「特に経済領域における動態的人間は企業者」と定義されるのに対して、教授は経済に限定せず「企業者は新結合を行う人全員」と定義している。

企業者に関連して、課題文によれば資本主義の本質を「企業者が生物の変態のように歴史を変化させていく」ものである。なお、講義では資本主義社会において経済は発展し、先ほど述べた様に伝統や慣習にとらわれずに新結合を行い、資本家ないしは銀行による私利の金融が行われるとされている。両者は企業者が中心となって変化を生じさせる意味で同じであるものの、その変化の基盤は変えずに実行する。

課題文の次の文に注目すると、シュンペーターのいう社会主義化とは「平等化というより大きな歴史的趨勢の中で大衆の声に屈せざるを得なくなる」事で英雄の時代は終わり、完全な平等が実現される。これに対して教授の授業では、近代ブルジョワ階級が社会上層に位置して経済・企業者の指導を担うが、彼らは人格的光彩つまり威厳を欠くため全生活と政治の指導ができずに、社会主義の時代にブルジョワとは違う何らかの階級が登場して指導者の役目を担うとされた。先の二者を比べると近代になるにつれて大衆の力が強くなり、カリスマ性を持った上層がいなくなる時代に入る点で共通である。しかし、前者はマルクス流の階級のない平等を主張するのに対し、後者は階級の存在を容認したシュンペーターの社会主義を教えていた。

シュンペーターについて我々にとって大きな意義を持つ点とそうでない点

シュンペーターの思想が我々にとって大きな意義を持つとするならば、それは彼が資本主義は必然的に社会主義に至ると言った事であろう。「必然的に」という表現は言い過ぎであるとも思われるかもしれないが、この主張はTPPの成れの果てを言い表すからである。これらの説明だけでは分かり辛い為、次で詳しく説明する。ただし、TPPに関しては個人的な偏見も含む。

まず授業中に教授は、資本主義が社会主義へと必然的に至るのはマルクスの言う経済上の失敗からではなく、経済的に大成功を収め結果として資本主義に敵対的な社会的雰囲気つまり社会主義を志向する気運になる為だと説明した。更に、人間は資本主義時代以前から自己の利益を獲得したいという欲を持っていて徐々に合理化してきたが、資本主義はその合理性を高め経済成長を実現してきた。故に資本主義社会では合理的態度は経済領域で始まり、経済的計算つまり利潤計算が重視される。それだけでなく、そのような計算は生活の他の領域にも拡大し、経済的成功を目指す人々が増加する。また、資本主義が崩壊する際、企業者は指導力を必要としなくなるが故に専門化・自動化していき、大企業単位でブルジョワ階級の人が減り、株式会社単位に伴って私有財産意識が薄れていき、国・社会全体が企業を支配していき財産が皆の共有物へとなっていく。

このような説明をTPPに当てはめて演繹すると、それは太平洋沿いの各国が合意して関税などの輸入制限の廃止を様々な分野で行い、更なる自由貿易を目標としている。その裏には他国のみならず自国の産業を潰す事をも厭わない財閥がいる。彼らは正に自分たちの利益を上げようと徹底的な自由化を進め、自己の経済成長を現実にしようとする意図を持つ。のみならず、色々と事業を展開していき利潤を多く得る為に計算を行い、放縦な自由の元で自分達が生き残ろうと企てる。仮にこれらが実行されると、生き残るための競争が熾烈化して本当に強い者だけが生き残り、各産業では本当に強力な所しか残らない事実上の一人勝ちの様な情勢が生まれ、その生き残りが特権的に専門で自分の分野を受け持つという一党独裁的な状態が生じるであろう。このような状況の中にあると、生き延びた各産業の企業や産業は競争相手の不在故に新結合を行う必要が無くなって、人々はもはや自動的に各産業の分野で特定の企業しか選べない事態に陥る。そして、数少ない生き残りをTPP参加国の社会全体が支配していき、残りの企業及びそれらによって生産されるモノを皆が共有する事になるのである。

このような分析からシュンペーターの主張はTPPの成れの果てが社会主義である事に通じ、社会主義がいかに悪質であるかはハイエクのレポートで述べた。故にここでは割愛するが、TPPはその意味で有害であるという教訓を得られるのではないだろうか。

それに対して、意義を持たないと思われるシュンペーターの思想は、近代から社会主義の時代に移行するに当たって経済を握っているブルジョワ階級が没落し、別の何らかの上の階級が登場する事であろう。何故なら再びTPPの例を再び上げると、その黒幕の財閥達も経済に影響を与えるブルジョワ階級であり、先ほど述べた様な社会主義化が起きようとも彼らは生き残って利益を得続けるからだ。故に、社会主義化するにあたって、ブルジョワ階級が衰退するとは限らないと言える。

参考資料 いずれもシュンペーター(1883-1950)の著作である。

『経済発展の理論(改訂版)』1926年

「人種的に同質な環境内の諸階級」1927年

『資本主義・社会主義・民主主義』1942年

注意と今後

この記事に関しては、拡散・引用しても構いませんが丸々転用して自分のレポートにして提出するのは止めて下さい。何故なら、そうした行為が著作権法違反であり、それを出しても単位が取れなくなる為です。

それから、この記事は「素晴らしい」と他の方から称賛されました。日本と関わる深刻な時事問題にも言及、シュンペーターの思想と上手い具合に結び付けていたのが大きかったのでしょう。

ですが、これを一読しただけでは何が何だか分かり辛いと言う人もいるかと思います。そこで私はマルチ商法にも当てはまる様に注釈を加えていきます。時折、ERAとDivineにも言及する予定ですし、先の自由貿易協定も時事問題として取り上げます。

以上で今回の記事を締め括ります。

何かありましたら、ご連絡下さい。

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